ストーリー20

さぁ踏み出せ、
お客様の笑顔のために。

金子 圭介

株式会社川徳
営業四部 リビング用品・呉服・美術宝飾課 リビング用品二担当

安定を求めるだけで、
本当にいいのか。

 争いごとは嫌いだし、怒られるのはもっと嫌い。できるだけミスをせず、無難に過ごせれば御の字。振り返れば僕は、いつも「堅実」な道を選んできました。小学校からやっていた野球でも、ゲッツーは取りに行かず、確実にアウトを取れるほうを選ぶ。失敗したらどうしようって、まず考えちゃうんですよ。そんなわけで、ずっと目指していた仕事も安定の公務員。方向転換したのは大学生の時ですかね。4年間、スーパーでレジ打ちのバイトをして、いろんなことを教わりました。なかでも心に残っているのが、レジで差異を出してしまった時に社員さんに言われた言葉なんです。「たかが100円でも、これを利益として出すために、たくさんの人がたくさんの努力をしている。いろんな苦労の積み重ねが、このお金の中に詰まっているんだよ」。この言葉は仕事をする上での大切な指針として刻まれたような気がします。それから小売業界への興味が強くなっていきました。

安定を求めるだけで、
本当にいいのか。

 争いごとは嫌いだし、怒られるのはもっと嫌い。できるだけミスをせず、無難に過ごせれば御の字。振り返れば僕は、いつも「堅実」な道を選んできました。小学校からやっていた野球でも、ゲッツーは取りに行かず、確実にアウトを取れるほうを選ぶ。失敗したらどうしようって、まず考えちゃうんですよ。そんなわけで、ずっと目指していた仕事も安定の公務員。方向転換したのは大学生の時ですかね。4年間、スーパーでレジ打ちのバイトをして、いろんなことを教わりました。なかでも心に残っているのが、レジで差異を出してしまった時に社員さんに言われた言葉なんです。「たかが100円でも、これを利益として出すために、たくさんの人がたくさんの努力をしている。いろんな苦労の積み重ねが、このお金の中に詰まっているんだよ」。この言葉は仕事をする上での大切な指針として刻まれたような気がします。それから小売業界への興味が強くなっていきました。

金子圭介さん
エピード

臆病だった自分が
変わった理由。

 川徳は、今年創業152年の老舗百貨店です。学生時代に足を運んだことはあまりなかったのですが、地元では誰もが知っている有名企業。両親も祖父母も「川徳なら安心」と喜んでくれました。最初に配属されたのは、地下1階にある食彩館の酒売場。1年目は、ワイン、焼酎、日本酒など、お酒のことを一通り覚えて、2年目は日本酒の担当を任せられることに。社会人になっても、変わらず「堅実」だった自分。失敗するのが怖くて守りに入ろうとしていたら、先輩に言われたんです。「まずは、やってみろ」と。「やってみてわからなければ聞けばいいし、少しくらい失敗しても大丈夫だから」って。その言葉で気が楽になったのかもしれません。商品のセレクトを任されていたので、これまで扱っていない新たな路線の日本酒にも敢えて挑戦しました。いろんな酒蔵や展示会にも勉強に行って、自分の狙ったお酒が売上げにも跳ね返るようになって。面白かったなあ。気がつけば臆病だった自分が、仕入れというフィールドではかなり冒険するようになっていたんです。

臆病だった自分が
変わった理由。

 川徳は、今年創業152年の老舗百貨店です。学生時代に足を運んだことはあまりなかったのですが、地元では誰もが知っている有名企業。両親も祖父母も「川徳なら安心」と喜んでくれました。最初に配属されたのは、地下1階にある食彩館の酒売場。1年目は、ワイン、焼酎、日本酒など、お酒のことを一通り覚えて、2年目は日本酒の担当を任せられることに。社会人になっても、変わらず「堅実」だった自分。失敗するのが怖くて守りに入ろうとしていたら、先輩に言われたんです。「まずは、やってみろ」と。「やってみてわからなければ聞けばいいし、少しくらい失敗しても大丈夫だから」って。その言葉で気が楽になったのかもしれません。商品のセレクトを任されていたので、これまで扱っていない新たな路線の日本酒にも敢えて挑戦しました。いろんな酒蔵や展示会にも勉強に行って、自分の狙ったお酒が売上げにも跳ね返るようになって。面白かったなあ。気がつけば臆病だった自分が、仕入れというフィールドではかなり冒険するようになっていたんです。

金子圭介さん
エピード

お客様の心を聞く、
それが一番大事な仕事。

 入社3年目に異動になったのは、タオルや寝具、絨毯など様々なリビング用品を扱うフロア。ここで僕は、ずっと寝具を担当しています。眠りに関する知識を備えた「スリープマスター」という資格を持っているんですが、寝具は人によって合うものが全然違うんです。肩が凝る、腰が痛い、寝つきが悪いなど、お客様の悩みによっても違いますし、首の曲がり具合や体の厚み、寝る時の環境によっても、お勧めする寝具の種類や素材が変わります。だから、お客様の話をじっくり聞いて、悩みの原因を突き止めることが肝心。その上で、一人ひとりに合った的確なアドバイスをするように心がけています。
 眠りの相談という側面もあるせいか、ここに立ち寄るお客様はいろいろな話をしていきます。仕事のこと、趣味のこと、家庭のこと。先日は、亡くなったご主人のことを涙ながらに話していかれたお客様もいました。百貨店の役割って、モノの売り買いだけじゃないんです。お客様の気持ちに寄り添って、心を通わせることが一番大切な仕事。それを積み重ねていくことで、お客様との関係が育っていく。その場限りではない、ずっと続くお付き合いが「川徳のサービス」なんです。

お客様の心を聞く、
それが一番大事な仕事。

 入社3年目に異動になったのは、タオルや寝具、絨毯など様々なリビング用品を扱うフロア。ここで僕は、ずっと寝具を担当しています。眠りに関する知識を備えた「スリープマスター」という資格を持っているんですが、寝具は人によって合うものが全然違うんです。肩が凝る、腰が痛い、寝つきが悪いなど、お客様の悩みによっても違いますし、首の曲がり具合や体の厚み、寝る時の環境によっても、お勧めする寝具の種類や素材が変わります。だから、お客様の話をじっくり聞いて、悩みの原因を突き止めることが肝心。その上で、一人ひとりに合った的確なアドバイスをするように心がけています。
 眠りの相談という側面もあるせいか、ここに立ち寄るお客様はいろいろな話をしていきます。仕事のこと、趣味のこと、家庭のこと。先日は、亡くなったご主人のことを涙ながらに話していかれたお客様もいました。百貨店の役割って、モノの売り買いだけじゃないんです。お客様の気持ちに寄り添って、心を通わせることが一番大切な仕事。それを積み重ねていくことで、お客様との関係が育っていく。その場限りではない、ずっと続くお付き合いが「川徳のサービス」なんです。

金子圭介さん
エピード

百貨店の可能性は、
まだまだあるはず。

 「金子さんに選んでほしい」と、わざわざ指名してくださるお客様がいます。遠方のお客様からプレゼント選びを任されたり、ご年配のお客様に付き添ってタクシー乗り場まで荷物を運ぶこともあります。僕以外にもご指名のお客様を持つ社員は多くて、それは川徳に対する信頼の証だと感じています。店員との会話や過ごす時間の心地良さも含めて、楽しみに来てくださるお客様がたくさんいますから。
 百貨店という世界は、ひとを笑顔にする喜びを教えてくれました。そして、堅実だった僕に、挑戦する楽しさも教えてくれました。もしこの仕事をしていなかったら、僕はずっと内向的なままだったはず。でも今は、食品売場でもう一度新しい提案をしてみたいし、外商や催事といった未知の仕事で自分の力を試してみたい。お客様の喜ぶ顔が、僕に変わる勇気をくれたんです。
 百貨店は難しい時代だと言われますが、百貨店ほどいろんなことに挑戦できる会社もない。そう考えると、これからの川徳のために自分にできることがたくさんあると思うんです。見据えているのは次の世代。若いお客様にも興味を持ってもらえる、ワクワクするような店にしていけたら…。僕の冒険は、まだ始まったばかりです。

百貨店の可能性は、
まだまだあるはず。

 「金子さんに選んでほしい」と、わざわざ指名してくださるお客様がいます。遠方のお客様からプレゼント選びを任されたり、ご年配のお客様に付き添ってタクシー乗り場まで荷物を運ぶこともあります。僕以外にもご指名のお客様を持つ社員は多くて、それは川徳に対する信頼の証だと感じています。店員との会話や過ごす時間の心地良さも含めて、楽しみに来てくださるお客様がたくさんいますから。
 百貨店という世界は、ひとを笑顔にする喜びを教えてくれました。そして、堅実だった僕に、挑戦する楽しさも教えてくれました。もしこの仕事をしていなかったら、僕はずっと内向的なままだったはず。でも今は、食品売場でもう一度新しい提案をしてみたいし、外商や催事といった未知の仕事で自分の力を試してみたい。お客様の喜ぶ顔が、僕に変わる勇気をくれたんです。
 百貨店は難しい時代だと言われますが、百貨店ほどいろんなことに挑戦できる会社もない。そう考えると、これからの川徳のために自分にできることがたくさんあると思うんです。見据えているのは次の世代。若いお客様にも興味を持ってもらえる、ワクワクするような店にしていけたら…。僕の冒険は、まだ始まったばかりです。

金子圭介さん
メッセージ
パーソナル情報

株式会社川徳

1866(慶応2)年に木綿商として創業して以来、昭和以降は盛岡市を代表する百貨店として街の歴史や文化を牽引してきた川徳。「奉仕こそわが努め」を経営理念に掲げ、顧客第一主義を貫きながら地域一番店として顧客の要望に応えている。盛岡市内に2店舗を構えるほか、宮古市、大船渡市、青森県八戸市にもショップを展開。エコ包装やグリーン購入の推進、ISO14001の認証取得など、環境保全活動にも取り組み、「人にも環境にもやさしい百貨店」を目指している。

会社情報

〒020-8655 盛岡市菜園1-10-1/
TEL:019-651-1111/
代表者:代表取締役社長 川村宗生/
創業:1866年、設立:1952年/資本金:1億円/事業内容:百貨店業/従業員数:404名

22の物語

メッセージ
パーソナル情報

株式会社川徳

1866(慶応2)年に木綿商として創業して以来、昭和以降は盛岡市を代表する百貨店として街の歴史や文化を牽引してきた川徳。「奉仕こそわが努め」を経営理念に掲げ、顧客第一主義を貫きながら地域一番店として顧客の要望に応えている。盛岡市内に2店舗を構えるほか、宮古市、大船渡市、青森県八戸市にもショップを展開。エコ包装やグリーン購入の推進、ISO14001の認証取得など、環境保全活動にも取り組み、「人にも環境にもやさしい百貨店」を目指している。

会社情報

〒020-8655 盛岡市菜園1-10-1/
TEL:019-651-1111/
代表者:代表取締役社長 川村宗生/
創業:1866年、設立:1952年/資本金:1億円/事業内容:百貨店業/従業員数:404名

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