ストーリー11

次は世界を、
南部美人で
酔わせる番だ。

平野雅章

株式会社南部美人 営業課長

お酒に、国境はなかった。

 お酒の世界に足を踏み入れたのは、東京の大学へ進学し、勉強そっちのけでバイトばかりしていたころ。当時は居酒屋で働いていて、かっこよくお酒を飲みたくてバーにも通いました。そこで仲良くなったバーテンダーに、ウイスキーのたしなみ方も一通り教わったんです。でも、その人が一番好きだったのは、じつは日本酒。改めて飲み始めるとすぐに夢中になってしまって…。それがきっかけで、地元に帰省した短期間を利用して南部美人でバイトも始めました。そこで初めて飲んだしぼりたての純米大吟醸は、林檎のようにさわやかな果実味で。その時の衝撃は今も覚えています。
 自分の価値観を広げたくて、学生時代にはママチャリで日本を縦断。卒業後はフリーターをしながらお金を貯めて、夢だった海外へも行きました。イギリス、フランス、スペイン、東南アジアなど、様々な国でその土地の風土や文化を感じ、様々な人たちと出会う中で気づいたんです。言葉はわからなくても、美味しいお酒を前にすれば、通じ合うことができるということを。

お酒に、国境はなかった。

 お酒の世界に足を踏み入れたのは、東京の大学へ進学し、勉強そっちのけでバイトばかりしていたころ。当時は居酒屋で働いていて、かっこよくお酒を飲みたくてバーにも通いました。そこで仲良くなったバーテンダーに、ウイスキーのたしなみ方も一通り教わったんです。でも、その人が一番好きだったのは、じつは日本酒。改めて飲み始めるとすぐに夢中になってしまって…。それがきっかけで、地元に帰省した短期間を利用して南部美人でバイトも始めました。そこで初めて飲んだしぼりたての純米大吟醸は、林檎のようにさわやかな果実味で。その時の衝撃は今も覚えています。
 自分の価値観を広げたくて、学生時代にはママチャリで日本を縦断。卒業後はフリーターをしながらお金を貯めて、夢だった海外へも行きました。イギリス、フランス、スペイン、東南アジアなど、様々な国でその土地の風土や文化を感じ、様々な人たちと出会う中で気づいたんです。言葉はわからなくても、美味しいお酒を前にすれば、通じ合うことができるということを。

平野雅章さん
エピード

旅が教えてくれたのは、
自分が本当にしたいこと。

 旅を終えてみれば、もう25歳。故郷に戻って改めて考えてみたんです、自分が一番楽しめる仕事はなんだろう…って。世界のいろんな場所に行きましたが、思い返せばワイナリーや蒸留所など、自然とお酒に関係する場所に足を運んでいたんですよね。それで、大好きなお酒に関わる仕事をしようと決意。相談したのが、バイトで馴染みのあった南部美人の常務でした。入社が決まり、「まずは酒のことがわからないとダメだ」と最初は製造へ。
 洗い物や仕込みの手伝いから始めて約1年、いろいろ経験を積んで、ようやく日本酒の仕込みや業務の流れが分かってくるようになった頃。海外での販路拡大を目論む社長から、営業部への配属が告げられました。もともと南部美人は、日本酒の輸出に力を入れていて、海外のコンクールでも数々の賞を受けている会社。バックパッカーだった経歴を買ってくれたんでしょうね。やったことがない営業、しかも市場は海外。でも、任されたことがうれしくて、やってやろうと燃えていました。

旅が教えてくれたのは、
自分が本当にしたいこと。

 旅を終えてみれば、もう25歳。故郷に戻って改めて考えてみたんです、自分が一番楽しめる仕事はなんだろう…って。世界のいろんな場所に行きましたが、思い返せばワイナリーや蒸留所など、自然とお酒に関係する場所に足を運んでいたんですよね。それで、大好きなお酒に関わる仕事をしようと決意。相談したのが、バイトで馴染みのあった南部美人の常務でした。入社が決まり、「まずは酒のことがわからないとダメだ」と最初は製造へ。
 洗い物や仕込みの手伝いから始めて約1年、いろいろ経験を積んで、ようやく日本酒の仕込みや業務の流れが分かってくるようになった頃。海外での販路拡大を目論む社長から、営業部への配属が告げられました。もともと南部美人は、日本酒の輸出に力を入れていて、海外のコンクールでも数々の賞を受けている会社。バックパッカーだった経歴を買ってくれたんでしょうね。やったことがない営業、しかも市場は海外。でも、任されたことがうれしくて、やってやろうと燃えていました。

平野雅章さん
エピード

初めての営業。
舞台は海外。

 初めての仕事先となったロンドンでは、苦労の連続でした。会社同士の取引きがあるといっても、営業は人と人との関係性で成り立つもの。海外での仕事の勘所も、よくわかっていない…。そんな状態でしたから、まず、コミュニケーションを大事に、私という人間を認めてもらうことから、少しずつ信頼関係を築いていきました。そして、日本酒を買っていただくには、相手の好みの理解も必要です。時間があるときは一人で地元のレストランに行き、現地の人たちが何を食べているかをリサーチ。それに合う酒を考えることもあります。
 経験を積んだ今、営業としての最大の武器は取引先との飲みニケーション。なにせ、お酒も食べることも大好きですからね。一人旅での経験や製造で得た日本酒の知識…。これまでの体験をおもしろおかしく話しながら、楽しく商談を進められることは、今の仕事の醍醐味でもあります。

初めての営業。
舞台は海外。

 初めての仕事先となったロンドンでは、苦労の連続でした。会社同士の取引きがあるといっても、営業は人と人との関係性で成り立つもの。海外での仕事の勘所も、よくわかっていない…。そんな状態でしたから、まず、コミュニケーションを大事に、私という人間を認めてもらうことから、少しずつ信頼関係を築いていきました。そして、日本酒を買っていただくには、相手の好みの理解も必要です。時間があるときは一人で地元のレストランに行き、現地の人たちが何を食べているかをリサーチ。それに合う酒を考えることもあります。
 経験を積んだ今、営業としての最大の武器は取引先との飲みニケーション。なにせ、お酒も食べることも大好きですからね。一人旅での経験や製造で得た日本酒の知識…。これまでの体験をおもしろおかしく話しながら、楽しく商談を進められることは、今の仕事の醍醐味でもあります。

平野雅章さん
エピード

南部美人は
人々を和でつなぐ。

 今まで15カ国以上の国を回ってきました。取引先への営業だけでなく、お店を貸し切ってその土地の料理と日本酒を楽しんでもらうディナーを企画することもあります。こういった働きかけを積み重ねてきたせいか、アメリカやアジアを中心に日本酒を好む外国人がずいぶん増えてきました。言葉や文化、人種が違っても、美味しい酒は人を和ませ、人をつないでくれる世界共通のもの。それは、南部美人が目指す酒づくりにも通じています。「和醸良酒」。人の和がいい酒を醸す、という意味です。うちの蔵自体、雰囲気もいいし、チームワークもいい。みんなで心をひとつにしてつくった酒が、世界中の人を和ますことができたら、こんなにうれしいことはありません。だから私は、日本酒の可能性を少しでも広げるために、もっともっと世界を飛び回ります。「南部美人の酒はおいしい」と愛してくれる人を、ひとりでも多く広げていくために。

南部美人は
人々を和でつなぐ。

 今まで15カ国以上の国を回ってきました。取引先への営業だけでなく、お店を貸し切ってその土地の料理と日本酒を楽しんでもらうディナーを企画することもあります。こういった働きかけを積み重ねてきたせいか、アメリカやアジアを中心に日本酒を好む外国人がずいぶん増えてきました。言葉や文化、人種が違っても、美味しい酒は人を和ませ、人をつないでくれる世界共通のもの。それは、南部美人が目指す酒づくりにも通じています。「和醸良酒」。人の和がいい酒を醸す、という意味です。うちの蔵自体、雰囲気もいいし、チームワークもいい。みんなで心をひとつにしてつくった酒が、世界中の人を和ますことができたら、こんなにうれしいことはありません。だから私は、日本酒の可能性を少しでも広げるために、もっともっと世界を飛び回ります。「南部美人の酒はおいしい」と愛してくれる人を、ひとりでも多く広げていくために。

平野雅章さん
メッセージ
パーソナル情報

株式会社南部美人

創業は明治35年。醤油の醸造元だった初代がその技術を日本酒造りに生かして始まったのが株式会社南部美人のはじまり。以来、仕込み水には折爪馬仙峡の伏流水を使い厳選した県産米を使って作られる酒は全国の日本酒ファンを魅了。また20年ほど前から海外への販路拡大にも取り組み、日本酒文化を世界に広げる原動力にもなっている。日本酒のほか県内の生産者と協力して、梅酒や二戸市産のブルーベリーなど糖類無添加リキュール製造にも取り組んでおり、平成22年には二戸市工業団地にリキュール新工場を建設した。

会社情報

〒028-6101 二戸市福岡上町13/TEL:0195-23-3133/代表者:久慈浩介/創業:1902年/資本金:2,000万円/事業内容:清酒・リキュールの製造、清酒・リキュールの販売(卸・小売※通信販売を含む)/従業員数:34名

22の物語

メッセージ
パーソナル情報

株式会社南部美人

創業は明治35年。醤油の醸造元だった初代がその技術を日本酒造りに生かして始まったのが株式会社南部美人のはじまり。以来、仕込み水には折爪馬仙峡の伏流水を使い厳選した県産米を使って作られる酒は全国の日本酒ファンを魅了。また20年ほど前から海外への販路拡大にも取り組み、日本酒文化を世界に広げる原動力にもなっている。日本酒のほか県内の生産者と協力して、梅酒や二戸市産のブルーベリーなど糖類無添加リキュール製造にも取り組んでおり、平成22年には二戸市工業団地にリキュール新工場を建設した。

会社情報

〒028-6101 二戸市福岡上町13/TEL:0195-23-3133/代表者:久慈浩介/創業:1902年/資本金:2,000万円/事業内容:清酒・リキュールの製造、清酒・リキュールの販売(卸・小売※通信販売を含む)/従業員数:34名

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