知らない世界がわかるって、楽しい!そのことに気づいたのは、中学時代の社会の時間。先生が面白くて、いろんなことが覚えられる歴史が好きになって、勉強も悪くないなって思うようになったんです。私、生まれ育った大迫町が大好きで、当時は地元のために働く公務員になるのが夢。いずれ地元に帰ってくるなら、若いうちに故郷とは全然違う海外に行って、知らない街並みを見たり、いろいろな人種の人たちに会ってみたいと思って、好奇心が未知の世界に向かっていったんです。
高校は異文化を学ぶ国際科学学系コースへ進み、大学では国際関係論を専攻して、民族紛争を研究しました。世界で活躍する公務員を目指す道も考えましたが、大きな国際紛争も元をたどれば小さな地域の問題から生じるもの。地域課題を解決する地方公務員という選択は間違っていない、そう思って岩手県職員になったんです。最初の赴任先は、大船渡地域振興センター。ここでの出会いが、私の運命を大きく変えることになるとは想像もしていませんでした。