私の生まれは県南、藤沢町。鹿やクマが目撃されるような緑豊かな場所で、おじいちゃんが畑でつくった野菜やお米を食べて育ちました。そんな環境にいたからか、食や自然にはずっと興味がありました。小学校の思い出も給食にまつわるもの。当時、献立を考える授業があって、私の考えたメニューが給食に採用されたんです。ホウレン草グラタン、ピラフ、コンソメの野菜スープ、海藻サラダ!栄養のことも頭に入れながら、献立を考えるのが楽しかった。何より、おいしそうに食べてくれる人がいたことが、とってもうれしかった。食への興味が増していったのは、その体験がきっかけでした。
就職活動の時、いろいろな企業を見ていて目に留まったのは、津田商店。学校給食用の加工食品をつくっている会社で、しかも商品開発職の募集。その時、自分の考えた献立をみんながおいしそうに食べていたことを思い出したんです。子どもの食育や地域の食文化に携わりたい、そう思って釜石にやってきました。