ストーリー07

フレッフレッ三陸!

坂本 成良

社会福祉法人三陸福祉会
特別養護老人ホームさんりくの園 生活相談員

優しい応援団長になりたかった。

 中学生の時、応援団長になったことがありました。応援団長って、みんなを厳しく怒るイメージありません?僕は怒られるのが嫌いだったから、優しい応援団長を目指しました。先生には「もっと怒れ!」って怒られていましたけど(笑)。福祉の道に進んだのも、仲の良かった友人がうつ病を患ってしまったことがきっかけ。根本的に人を励ましたり楽しませたりすることが好きなので、彼の力になりたい一心で、仙台の福祉大学へ進学し、精神医学を専攻しながら社会福祉やメンタルケアを学びました。
 卒業後は、実習先だった岩手県内の障がい者施設に就職しましたが、そこでは、大学で学んだ福祉の理念と、現場とのギャップを目の当たりにしました。福祉の現場は忙しいから、つい利用者を急かして、手を貸してしまう。利用者の自立をサポートすることが仕事のはずなのに。利用者を応援したい気持ちがあるのに、変えられない現状。あまりにも不本意で、福祉を続ける意味がわからなくなって、生協の配達員に転職をしたこともありました。

坂本成良さん

優しい応援団長になりたかった。

 中学生の時、応援団長になったことがありました。応援団長って、みんなを厳しく怒るイメージありません?僕は怒られるのが嫌いだったから、優しい応援団長を目指しました。先生には「もっと怒れ!」って怒られていましたけど(笑)。福祉の道に進んだのも、仲の良かった友人がうつ病を患ってしまったことがきっかけ。根本的に人を励ましたり楽しませたりすることが好きなので、彼の力になりたい一心で、仙台の福祉大学へ進学し、精神医学を専攻しながら社会福祉やメンタルケアを学びました。
 卒業後は、実習先だった岩手県内の障がい者施設に就職しましたが、そこでは、大学で学んだ福祉の理念と、現場とのギャップを目の当たりにしました。福祉の現場は忙しいから、つい利用者を急かして、手を貸してしまう。利用者の自立をサポートすることが仕事のはずなのに。利用者を応援したい気持ちがあるのに、変えられない現状。あまりにも不本意で、福祉を続ける意味がわからなくなって、生協の配達員に転職をしたこともありました。

エピード

やっぱり
福祉の仕事が好きだ。

 宅配の仕事は、相手が高齢者の方が多く、いつも待っていてくれるおじいちゃんや、おばあちゃんと会うのが楽しかったです。だから自然と、ものを売るのではなく、もっとそばで寄り添って応援したいという気持ちになってきて…。やっぱり、僕は福祉の仕事が好きだったんですよね。その頃ちょうど、震災の影響で職員が足りないと言われていた、地元の老人ホーム「さんりくの園」の話を耳にしました。地元の自分が力にならなくちゃ。そんな想いでもう一度、福祉の道に飛び込んだんです。
 今は、施設の入退所に関するさまざまな相談業務を請け負う生活相談員として働いています。施設の窓口のイメージですね。僕たち生活相談員は入所されるご本人や、そのご家族のご希望を聞いた上で、入所の手続きや優先順位の判断などの調整を行っています。決して簡単ではないけれど、忘れられない出会いもたくさんあります。

やっぱり
福祉の仕事が好きだ。

 宅配の仕事は、相手が高齢者の方が多く、いつも待っていてくれるおじいちゃんや、おばあちゃんと会うのが楽しかったです。だから自然と、ものを売るのではなく、もっとそばで寄り添って応援したいという気持ちになってきて…。やっぱり、僕は福祉の仕事が好きだったんですよね。その頃ちょうど、震災の影響で職員が足りないと言われていた、地元の老人ホーム「さんりくの園」の話を耳にしました。地元の自分が力にならなくちゃ。そんな想いでもう一度、福祉の道に飛び込んだんです。
 今は、施設の入退所に関するさまざまな相談業務を請け負う生活相談員として働いています。施設の窓口のイメージですね。僕たち生活相談員は入所されるご本人や、そのご家族のご希望を聞いた上で、入所の手続きや優先順位の判断などの調整を行っています。決して簡単ではないけれど、忘れられない出会いもたくさんあります。

坂本成良さん
エピード

家族がずっと、
家族でいられるように。

 例えば、綾里から来ていた90歳近いおばあちゃん。本当はショートステイも苦手な方でした。でも、笑顔で親身に話を聞くこと、どんな時も明るい雰囲気づくりを心がけたことで「坂本さんがいるなら」と入所を決めてくださったんです。最期の瞬間には、僕も手を握らせてもらいました。ご家族からも「あなたが相談員で良かった」と言っていただけたことが、何より嬉しかったです。
 さんりくの園で働き始めて、改めて福祉や介護の仕事の必要性を深く実感するようになりました。ご家族にとって、仕事をしながら介護を行うことはとても大変です。だからこそ、僕たちが代わりに介護をすることで、ご家族の負担を減らすんです。家族の心に余裕が生まれると「大変な親」ではなく「お父さんお母さん」のまま、家族が家族としていられる。その手助けをするのが、介護職員の役目。おじいちゃん、おばあちゃんだけでなく、ご家族の応援もできる、魅力的な仕事です。

家族がずっと、
家族でいられるように。

 例えば、綾里から来ていた90歳近いおばあちゃん。本当はショートステイも苦手な方でした。でも、笑顔で親身に話を聞くこと、どんな時も明るい雰囲気づくりを心がけたことで「坂本さんがいるなら」と入所を決めてくださったんです。最期の瞬間には、僕も手を握らせてもらいました。ご家族からも「あなたが相談員で良かった」と言っていただけたことが、何より嬉しかったです。
 さんりくの園で働き始めて、改めて福祉や介護の仕事の必要性を深く実感するようになりました。ご家族にとって、仕事をしながら介護を行うことはとても大変です。だからこそ、僕たちが代わりに介護をすることで、ご家族の負担を減らすんです。家族の心に余裕が生まれると「大変な親」ではなく「お父さんお母さん」のまま、家族が家族としていられる。その手助けをするのが、介護職員の役目。おじいちゃん、おばあちゃんだけでなく、ご家族の応援もできる、魅力的な仕事です。

坂本成良さん
エピード

人生の応援団長として、
三陸のためにできること。

 再び福祉の仕事に飛び込んで4年。今の僕の目標は、このさんりくの園を、地元のお年寄りやご家族が、気軽に相談に来られるような頼りがいのある施設にしていくこと。そんな目標に加えて、今僕は、高齢者福祉施設の若手職員で構成される「岩手県社協 高齢者福祉協議会 21世紀委員会」のメンバーとして、福祉の専門学生と交流したり、講演を行うなどの活動もしています。この活動を通して介護の仕事の価値を、もっと若い人に伝えていきたい。介護という仕事のイメージそのものを変えていきたい。そして、さんりくの園で一緒に働くことにはならなくても、介護や福祉そのものを盛り上げていきたい。おじいちゃん、おばあちゃんを、ご家族を、そしてこの業界自体を応援する、ふるさとみんなの応援団長になれたら嬉しいです。

人生の応援団長として、
三陸のためにできること。

 再び福祉の仕事に飛び込んで4年。今の僕の目標は、このさんりくの園を、地元のお年寄りやご家族が、気軽に相談に来られるような頼りがいのある施設にしていくこと。そんな目標に加えて、今僕は、高齢者福祉施設の若手職員で構成される「岩手県社協 高齢者福祉協議会 21世紀委員会」のメンバーとして、福祉の専門学生と交流したり、講演を行うなどの活動もしています。この活動を通して介護の仕事の価値を、もっと若い人に伝えていきたい。介護という仕事のイメージそのものを変えていきたい。そして、さんりくの園で一緒に働くことにはならなくても、介護や福祉そのものを盛り上げていきたい。おじいちゃん、おばあちゃんを、ご家族を、そしてこの業界自体を応援する、ふるさとみんなの応援団長になれたら嬉しいです。

坂本成良さん
メッセージ
パーソナル情報

社会福祉法人三陸福祉会

大船渡市で介護事業を展開する社会福祉法人三陸福祉会。デイサービスセンター、グループホーム、小規模多機能型居宅介護施設、特別養護老人ホーム「さんりくの園」などの幅広い介護福祉サービスを提供。東日本大震災では運営する施設全てが被災したがいち早く移転を決め、平成26年にはサービスを再開した。震災を教訓に災害に強い施設づくりに取り組み、館内には緊急時に地域住民も避難できるスペースを確保。普段から地域住民の交流の場として利用されるなど、地域に根ざした事業を展開している。

会社情報

〒022-0101 大船渡市三陸町越喜来字所通91/TEL:0192-44-3800/代表者:理事長 山田林/設立:1992年3月/事業内容:介護福祉サービスの展開(特別養護老人ホームさんりくの園、さんりくの園ショートステイ、さんりくの園デイサービスセンター等)/従業員数:98名

22の物語

メッセージ
パーソナル情報

社会福祉法人三陸福祉会

大船渡市で介護事業を展開する社会福祉法人三陸福祉会。デイサービスセンター、グループホーム、小規模多機能型居宅介護施設、特別養護老人ホーム「さんりくの園」などの幅広い介護福祉サービスを提供。東日本大震災では運営する施設全てが被災したがいち早く移転を決め、平成26年にはサービスを再開した。震災を教訓に災害に強い施設づくりに取り組み、館内には緊急時に地域住民も避難できるスペースを確保。普段から地域住民の交流の場として利用されるなど、地域に根ざした事業を展開している。

会社情報

〒022-0101 大船渡市三陸町越喜来字所通91/TEL:0192-44-3800/代表者:理事長 山田林/設立:1992年3月/事業内容:介護福祉サービスの展開(特別養護老人ホームさんりくの園、さんりくの園ショートステイ、さんりくの園デイサービスセンター等)/従業員数:98名

22の物語