中学生の私は理科の先生に憧れていて、それがきっかけで大学も理工学部へ。環境問題を扱う研究のかたわら、地元のNPOと共同で地域の子どもたちに環境について教えていました。「だんぶり」って青森の方言でトンボのことですが、「だんぶり池」という名前のビオトープを子どもたちと作っていたんです。一緒に泥まみれになって教えるなかで、人の成長を目の当たりにすることの面白さを知りました。大学院ではヨーロッパの環境対策にも興味を持ち、フランスのボルドー地方に留学もしました。
いざ就職、という時に思い描いたのは、専攻していた環境対策を生かせる大手のインフラの仕事。でも、家族が体調を崩したこともあって、地元の企業を探すことに。北良と初めて出会ったのはそんな時でした。大学院まで行って、フランス留学までしたのに、岩手のガス会社に就職?そう思いますよね。でもユニークな社長と出会って、大手にはない、自分の意思で何か新しいことができそうな可能性を感じました。